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TOPICS【フラー株式会社 櫻井裕基様インタビュー】「デジタル領域で素敵なものが溢れる世の中を創りたい。そして当社の知見を少しでも多く街に還元していければ嬉しいです。」

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  • KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)
  • フラー株式会社

フラー株式会社は、2014年に社員数12名でKOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)に入居。その後KOIL内で2回の大幅な拡張移転をし、現在では社員数120名を超え、さらに成長を続けています。
創業メンバーで、取締役副社⻑CDO兼デザイングループ⻑の櫻井裕基様にお話を伺いました。

デザインや技術だけ優れていても本当に必要なものは創れない、その先にいる「ヒト」に寄り添うことが大切だと思います。

―まず、御社の事業内容について教えてください。

私たちは、「ヒトに寄り添うデジタルを、みんなの手元に。」というミッションのもと、「デジタルパートナー事業」を展開しています。

当社はこれまで大手企業に対し、クライアントワークとして、分析・企画・デザイン・開発などを提供してきました。その中で思ってきたことは、デザインや技術だけ優れていても本当に必要なものは創れない、その先にいる「ヒト」に寄り添うことが大切だということです。

当社は、アプリやウェブなどの企画や開発を部分的に請け負うのではなく、分析~企画~デザイン~開発~改善し続ける、というすべてのプロセスを一気通貫で伴走しています。これは、「デジタルパートナー」という言葉の通り、10年以上の長い期間にわたり幅広くお付き合いをしていくことを意味しているんです。
クライアントワークというと昔は言われた通りのものをつくるというのが主流だったと思うのですが、私たちは、フラットな関係で私たちの知見を踏まえたモノ・コトをご提供するべきだと考えています。たとえば先方が「アプリを創りたい」と言っても、「調査・分析を踏まえるとWEBサイトの方がいいのではないでしょうか」という提案をすることもあります。そんなふうに対等なパートナーとしてヒトに寄り添って伴走し続ける、それが私たちの事業です。

―まさに「共創」ということですね!

この街で働く、あるいはこの街に住むことで、街全体で新しいことにチャレンジしているという環境に身を置くことができる。それは素敵だなと思ったんです。

―あらためて、KOILに入居することになったきっかけや理由を教えてください。

2014年当時は守谷にオフィスがあったのですが、人も増えて移転先を探していた中で、同じTX沿線に新しいオフィスが出来たという情報を聞き、見に行ったんです。その時にとても良いと思ったのは、「箱としての柔軟性」です。スタートアップはどんどん変わる、大きくなります。その都度オフィス移転に大きなコストをかけるのは厳しいんですよね。KOILには数人規模の小さな区画から大企業が入居するような広い区画までがあり、大きなコストをかけなくても、ビルの中で成長に伴ってオフィスを大きくしていける。それをとても大きなメリットだと考えました。実際に当時12名の社員が今は120名を超え、KOIL内で2回移転拡張しました。KOILにしておいて良かったと思っています(笑)。

また、街全体がスマートシティとして新しいものを創ろうとしている、そういう土壌があるということも大きな魅力でした。この街で働く、あるいはこの街に住むことで、街全体で新しいことにチャレンジしているという環境に身を置くことができる。それは素敵だなと思ったんです。

仕事かプライベートか、ではなく、仕事とプライベートが混じりあうからこそ、ライフスタイル全体の満足度が上がる。

―柏の葉に移転して以来、フラーさんは、創業チームの出身地である新潟と同じくらい、この柏の葉に強いこだわりを持っていらっしゃるように見受けられます。例えば求人広告のコピーにも、「柏の葉で、一緒に世界的なIT企業を創りませんか」とあります。8年強にわたり柏の葉に本社を置いて活動されている中で、実際にどういった点をご評価いただいているのでしょうか。

スタートアップ、とくにIT系は都内にオフィスを置くことが主流ですよね。ただ、私たちは環境をとても大切に考えています。クリエイターやエンジニアが落ち着いて作業ができる場所であること。満員電車で通勤するストレスがなく、でも必要な時には都内にもすぐに行けるという距離感が良いんですよね。

デジタル系の企業なのに秋葉原や柏の葉キャンパスの駅にアナログの求人広告を出しているのは「なんで?」と思われるかもしれないですが、つくばエクスプレス沿線から都内に通っている方々に、「柏の葉にIT企業がありますよ、通勤時間を家族の時間に出来ますよ」と伝えたいんです。

実際、当社には近隣に住んでいるスタッフが多いです。職住近接の環境により、家族との時間がたくさん作れるのは本当に魅力的です。また、社員同士がプライベートで一緒に遊びに行く機会も自然に増えるので、文字通り「距離が近く」なりますね。仕事かプライベートか、ではなく、仕事とプライベートが混じりあうからこそ、ライフスタイル全体の満足度が上がる、そんな風に感じています。

「最先端のスマートシティ」というと、堅い、冷たいイメージがあるかもしれませんが、実は人間味のある、あたたかな街なんです。

そういう意味では、「郊外型コンパクトシティ」としての柏の葉は、都心にはない、人と人との繋がり、縁を感じることが出来るのが魅力だと思います。みんながゆるく繋がっている感覚。駅前の「柏の葉かけだし横丁」にはいつもそういう風景がありますよね。柏の葉にはコンパクトな空間に、様々なレイヤーでの人との接点があるんです。きれいに都市計画された街の外見とはまた違った、昔ながらの街の良さがあるんですよね。

魅力的な人がたくさんいて、それぞれが仕事やプライベートで繋がっている。もしくは、一緒に何かしているわけではないけれども、「あ、どうも」「久しぶり」ってあいさつするくらいの関係性があったり。そういう環境にあると、たとえば仕事相手と休日にはバーベキューに行く、というようなことが起こりやすいんです。そうなると、「この人は子育て仲間」「この人は仕事相手」というような固定的な関係性ではなくて、「同じ街に住んで、子育てしていて、こういう仕事をしていて~」と、その人の「タグ」がひとつずつ増えていく。そうして、また違う関係性に発展していく。そういうことが起こりやすい街なんだと思います。
「最先端のスマートシティ」というと、外から見ると堅い、冷たいイメージがあるかもしれませんが、実は人間味のある、あたたかな街なんです。

複層的な人の繋がりから具体的なコンテンツを創り出すためのスキームもあり、暮らしと経済・ビジネス活動がシームレス。それはとても素晴らしいと思います。

そして、「みんなのまちづくりスタジオ」の、住民と企業、行政、学術機関が一緒になって、みんなが当事者意識をもって街を変えていくという取り組みは、そうした複層的な繋がりから具体的なコンテンツを創り出すためのスキームですよね。暮らしと経済・ビジネス活動がシームレスにある。それはとても素晴らしいと思います。

あと、ちょっと違う視点で具体的な話をすると、「柏の葉にオフィスがある」と言うと、オフィスに来てくれるんですよ(笑)。「柏の葉なら、一度行ってみたかった」という感じで、スマートシティの見学も兼ねて、ということで。
また、駅前やオフィスの環境も含めて「柏の葉で働きたい」という声も多く、採用面でもメリットがあると感じています。

デジタルプロダクトの品質にはまだ課題がある。私たちが力になれることはまだまだたくさんあると思います。

―では最後に、フラーさんの今後の展開と、これからの柏の葉との関わり方についてお聞かせください。

最初に申し上げた、「ヒトに寄り添うデジタルを、みんなの手元に。」というところで言うと、もちろん多くのIT企業が良いプロダクトを出していますが、一方で非IT企業も多く、そこではデジタルプロダクトの品質にまだ課題があると認識しています。私たちが力になれることはまだまだたくさんある。デジタル領域で素敵なものが溢れる世の中になるように、様々な企業の方々との活動を拡大していきたいと思っています。

柏の葉においては、たとえば最近ではデータ連携システムをベースにした健康サービス「スマートライフパス柏の葉」に当社も参画させていただいています。この街で働き、住んでいる私たちが当事者意識をもって街づくりに関われているのはとても嬉しいですね。具体的なビジネス上のお取り引き以外でも、たとえばビジネスコンテストの審査員ですとか、社員のイベントへの参加など、関わり方はいろいろあると思います。これからも当社の知見を少しでも多く街に還元していければ嬉しいです。

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