お問い合わせ

TOPICS【施設紹介:まちの健康研究所】 「地域の皆さまと一緒に、『健康長寿を実現する柏の葉モデル』を日本中・世界中に広げていければ嬉しいです。」

SCROLL

  • まちの健康研究所「あ・し・た」
  • 柏市
  • 東京大学 柏キャンパス・柏Ⅱキャンパス・柏の葉キャンパス駅前サテライト
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所柏センター
  • UDCK
  • 三井不動産株式会社

ららぽーと柏の葉北館の3階に、シニア層やママパパが集まるにぎやかな施設があります。「まちの健康研究所 あ・し・た」・・・変わった名前ですが、何を目的にどのようなことが行われているのでしょうか。
運営会社である三井不動産 柏の葉街づくり推進部の大山浩太さんと、現場の運営を担当するUDCK(柏の葉アーバンデザインセンター)ディレクターの稲村規子さんに、お話をうかがいました。

 街づくりのテーマ「健康長寿」の活動拠点として、「あるく・しゃべる・たべる」を通じていつまでも健康で長生きするための様々な活動を行っています。

―まず、この施設の目的や概要について教えてください。

稲村:ここは、地域の健康づくりの場です。「あ・し・た」は、それぞれ「あるく」「しゃべる」「たべる」の頭文字で、カラダを動かす、色々な人とコミュニケーションをとる、正しく食べる、という人間の基本的な活動を通じて、いつまでも健康で長生きするための様々な活動を行っています。

大山:私たちの街づくりのテーマの1つが「健康長寿」です。ここはそのための情報発信拠点として地域の皆さまに最新の健康情報を発信するほか、ウェルネス関連の企業・団体が地域の皆さんと一緒に技術開発・製品開発をするための場としても機能しているんです。

 ―具体的にはどのような活動をされているのでしょうか。

大山:施設は大きく3つのエリアに分かれています。「あ・し・た」ゾーン、イベントゾーン、そして柏の葉の健康づくりのポータルサイト「スマートライフパス柏の葉」の使い方サポートなどをするゾーンの3つです。

稲村:「あ・し・た」ゾーンでは、現在のカラダの状態を知るための体組成計や握力計などがあって、いつでも無料でいまの自分のカラダの状態を知ることができます。まず知ることが、すべての対策のもとになるんですよね。
そして、イベントゾーンでは常に数多くのイベントや講座が行われています。「おりがみさろん」や、専門の先生に来ていただいてみんなで運動をする運動ミニ講座とか、栄養士で料理研究家の食のミニ講座などが代表的なものです。
施設から外に出る活動もあります。ポールウォーキングの体験教室や、新型コロナの影響で長らく実施できていないミニ遠足も人気イベントです。
また、美容アドバイスの教室もあります。健康に美容は関係ないのでは?と思われるかもしれませんが、とくに女性にとって美しい肌を保つことや気に入ったメイクをすることは外出の意欲に直結するので、社会参加を促す上でとても大切なんです。最近は眉の書き方を教わるイベントがとても好評です。

大山:企業・団体による活動の例としては、花王さんによる産前産後ケア(パパママ教室)ですとか、産業技術総合研究所が行っている、身体にセンサを付けて歩行バランスを測定し、PC上でモデルさんとの歩行記録を比較することで歩行の美意識を変える活動などがあります。東京大学も、65歳以上の会員さんに一定期間の食事の内容を教えていただいて食と脳機能の関係の研究に活かすといったことをしています。
これらの活動で重視しているのは、「あ・し・た」の会員さんは実験台ではないということです。ですので、実証に参加した方には必ずフィードバックを行い、皆さんの健康づくりに活かしていただけるようにしています。

稲村:そして会員さんにとっては、こうした活動に参加すること自体が、社会参加そのものなんです。そういう意味では、実は「あ・し・た」の運営スタッフも元気シニアの皆さんなんですよ。70歳は若手、なんて言っています(笑)。皆さん若々しくてお元気で、ここ以外でも様々な活動をしている方が多く、スタッフの皆さんがまさに柏の葉のアクティブシニアのモデルと言えると思っています。

 大山:活動のチラシやパンフレットはもちろん、参画企業の展示ブースも常設していますので、ぜひ一度覗きに来ていただければと思います。

地域の方はもちろん、日本中から参加者がいらっしゃいます。最近はママパパ向けの活動も活発です。様々な世代の方に利用いただきたいと思っています。

―どのような方が「あ・し・た」を利用されているのでしょうか。

稲村:会員数は現在約3,300人で、柏の葉周辺の方が多いですが、電車に乗ってわざわざお越しいただく方も多くいらっしゃるんですよ。他県からもお越しいただいていまして、中には四国から来るという方も。ありがたいですね。

大山:60歳以上のシニアの皆さんが多いですが、柏の葉の「健康長寿」の対象はシニア層だけではなく、全世代に向けたものです。赤ちゃん、子どもから現役世代まで、毎日の暮らしの中で健康に長生きできるカラダをつくろう、というのが趣旨です。
最近はママパパに向けた活動も活発です。柏市の「はぐはぐ柏」関連やKOILに入居している「つくばウエルネス」さんなどにもご利用いただいています。ママパパはどうしても子ども中心になりますので、健康について考えましょう、取り組みましょう、というときも、お子さん向けのコンテンツが入口になるんです。

稲村:最近はこうしたスポットのイベントがきっかけで入会いただいたママパパもいらっしゃいますよね。

大山:ここの会員さんですごいなぁと思うのは、活動に対する熱量ですね。イベントの集客で苦労することが無いんです。メールを一本流せば、あとは口コミでどんどん集まる。1つのイベントに100人規模の参加者があっという間に集まります。皆さん健康維持に強い関心をお持ちで、「あ・し・た」の活動をご評価いただいているのだと思います。

 ひとり1人が健康寿命を延ばせれば、社会全体のコストを低減することができます。そしてそれは何より本人が幸せな人生を送ることにつながります。その実現のため、頑張っていきたいと思っています。

―それはすごいですね!では最後に、今後の目標や夢について教えてください。

稲村:今はイベントスペースの稼働率が50%くらいなので、この稼働率をもっと上げて、より多世代の方々に集まっていただけるようにしていきたいです。

超高齢社会においては医療費や介護費などの増大が大きな社会課題ですが、すべての世代が健康になり、ひとり1人が健康寿命を延ばせれば、社会全体の医療費や介護費などを低減することができます。そしてそれは何より本人が幸せな人生を送ることにつながります。「あ・し・た」のような施設がしっかりと稼働することにより、1人ひとりのQOLの向上と社会コストの低減とを同時に実現することが出来るのです。地域の皆さんがいつまでも健康で元気で、豊かな人生を送ることができるように、これからもがんばっていきたいと思っています。

大山:この施設が、皆さんが健康への興味を持つきっかけになれば嬉しいです。そのためにも、「ここに来ればこういうことが出来て、こういう良いことが生まれますよ」ということを多くの方に知っていただくための情報発信を強化していきたいと思います。

また、参画している企業・団体さんが、ここでの成果をもとにアジア・世界で活動し始めている例も出て来ています。「あ・し・た」での活動を通して、地域の皆さまと一緒に「健康長寿を実現する柏の葉モデル」を日本中・世界中に広げていければ嬉しいですね。

FACILITY関連ファシリティ

柏の葉スマートシティのソーシャルメディア

PAGE TOP