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TOPICS【柏の葉スマートシティコンソーシアム 企業紹介】 株式会社nemuli

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UDCK・三井不動産・柏市の3組織が幹事を担当し、柏の葉におけるスマートシティの取り組みを推進する公民学連携組織「柏の葉スマートシティコンソーシアム」。その参加者や活動をご紹介するシリーズ、今回は睡眠を軸にしたヘルスケア企業、株式会社nemuliの佐々木啓庄取締役にお話をうかがいます。聞き手は、UDCKタウンマネジメントの小林悟です。

『ただしく眠ることが、たのしく生きることにつながる』をコンセプトに、データを活用して睡眠の質を上げ、ヘルスケアに役立てていただくための様々な事業を行っています。

―まず御社について教えてください。

当社は、データ活用により睡眠の質を上げることで人々を健康にすることを目的としている企業です。たとえばマットレスのオーダーメイド販売が中心的な事業の1つです。ウェブサイトで16の質問にお答えいただき、そのご回答をもとに、一人ひとり違うお悩み・寝姿勢・カラダに合わせた、その方の眠りにとって最適なマットレスをお作りしています。また、睡眠データと連動することで毎日の起床時に楽しむことができる睡眠データ連動型ゲームプラットフォーム「ねむゲー」を開発しました。「ただしく眠ることが、たのしく生きることにつながる」をコンセプトに、睡眠データ解析エンジンやSDK/APIの開発、ディープラーニングによる独自解析の研究・開発も行っています。

―ユニークな事業内容ですが、どのような経緯で起業されたのでしょうか。

代表の1人である河元智行は、もともと2004年に「まくら株式会社」を柏市で起業し、ITを活用した枕・寝具のeコマース事業を行ってきました。一方で私は「株式会社白球」の代表として、広告の企画制作のスキルを活かし、企業や自治体の事業開発・戦略コンサルティングを行っています。
nemuliの創業は、あるとき私が「デジタル枕」という商品のアイデアを思いついたことがきっかけです。睡眠データを取得して眠りの改善につなげることができる枕、というようなアイデアを思いつき、これを作ってくれる会社はないだろうかと検索してまくら株式会社を見つけました。サイトから普通に問い合わせをしたところ、すぐに「面白そうなので会いませんか」と返事が来たんです。それで意気投合して、一緒に会社を創ることになったという経緯です。

―まさに、ユニークなスタートアップ/ベンチャーが生まれるときの、ちょっとしたきっかけから生まれた異種結合ですね!このお話だけでワクワクしてしまいますが、そんな御社が柏の葉スマートシティコンソーシアムに参加することになったきっかけを教えてください。

2019年のコンソーシアム立ち上げ当時、先ほどお話したまくら株式会社はすでに柏では有名なベンチャー企業だったので、参加のお声がけをいただいたんです。ただ、スマートシティにおけるヘルスケア、ウェルネスへの貢献という観点からはnemuliで参加した方が良いのではないかと思い、ご提案して、そのようにさせていただきました。

患者さんやご家族にとって大きな負担となっている病院での長い待ち時間。これを解消するための「遠隔チェックインサービス」の実証実験を進めています。

―コンソーシアム参画企業として、どのような活動をされているのでしょうか。

2020年から、「イノベーションフィールド柏の葉」のスキームを活用し、国立がん研究センター東病院と協同して、「遠隔チェックインサービス」の実証実験を行っています。今年で4年目になります。

立ち上げ当時のコンソーシアムの定例会議で、がん研究センター東病院さんから「病院での長い待ち時間が患者さんやご家族の負担となっている。これを解決する方法はないだろうか」という議題が何度か持ち上がっていたんです。そこで、「もしかしたら当社でお役に立てるかもしれません」と手を上げました。最初は、当社にとっても良い経験になるし、そんなに大がかりなものでなければ自社でコスト負担しても良いなと思っていたのですが、柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)さんから、「柏の葉IoTビジネス共創ラボ」のヘルスケア・ワーキンググループでも同様の議論かされていることや、国の補助事業として実証実験が行えるというようなお話をいただき、初年度は、当社・柏の葉IoTビジネス共創ラボ・UDCKの三者が主体となって、がん研究センター東病院での実証を始めました。

―「遠隔チェックイン」はどういう仕組みなのでしょうか。

事前に診察予約を行った患者さんが柏の葉キャンパス駅に到着してアプリを起動すると、アプリ側で患者さんが病院のそばにいることを認識し、遠隔チェックインするためのボタンが起動します。患者さんがボタンを押すと再来受付が完了するので、患者さんは予約の時間まで駅の近くでお茶を飲んだりお買い物をしたり、あるいは仕事をしたり、好きに過ごすことができる、というものです。

国土交通省の「スマートシティ実装化支援事業」として、単年度の事業を4年重ねてきました。初年度は遠隔チェックインの仕組み自体の検証、2年目は街で待機する場所や時間の整備、3年目はWeb通信で医療情報を共有するための次世代フレームワークであるFHIR(Fast healthcare Interoperability Resources)との連携、そして今は患者さんに実際に使用していただいてUX、UIなどを検証しています。

―病院での長い待ち時間で困ったり、あるいは疲れてしまって体調が悪くなったりというのは、がん患者さんに限らず多くの人が経験していることだと思います。その解決策になれば本当に素晴らしいですね!

柏の葉は、積極的に使い倒そうとする人にとっては最高の環境だと思います。多くの企業に参画いただいて、ご一緒に活動していけたら良いですね。

―これまで柏の葉で活動されてきて、いかがですか。ご評価や感想をお聞かせください。

これまでは残念ながら実証実験を通じた部分でしか街と関われていないのですが、そんな中でも、主体的にこの街でやりたいことがある人・企業にとってはこんなに良い環境はないのではないかと感じています。UDCKもコンソーシアムも、提案に対して絶対にNOと言わない。まず受け入れてくれて、実現に向けて一緒に考えてくれます。ですので、待ちの姿勢の方には向かないかもしれないですが、積極的に動けば必ず応えてくれる街だと思います。必要なアセットもコンパクトにキュッと揃っていますし。なんでみんなもっと積極的に街を使わないんだろう、と思いますよ。他の事業のパートナーにも、いつも柏の葉を勧めているんです。「コンソーシアム入ってよ」とか(笑)

―ありがとうございます!とても心強いです。では最後に、今後の活動などについて教えてください。

現在進行中の新しいプロジェクトとしては、がん研究センター東病院と連携している「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」で、当社のパーソナル寝具を体験できる宿泊プランを検討中です。身長にあわせたマットレスと、硬さの異なる複数の枕を備えた専用のツインベッドルームで患者さんに「眠り比べ」をしていただくようなプランです。宿泊する方に心地よい眠りを提供していけたら嬉しいです。

また、遠隔チェックインに関しては、実証を踏まえて事業化し、地域の他の病院や施設へ、さらに日本中・世界中に横展開していくことは当社だけでは出来ないので、仲間を増やしたいですね。自社の事業として一緒に取り組んでくれるような企業さんがジョインしてくれたら最高です。先ほども言いましたが、柏の葉は積極的に使い倒そうとする人にとっては最高の環境だと思います。ぜひご一緒しましょう!

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