【柏の葉スマートシティコンソーシアム 企業紹介】 株式会社nemuli
TOPICS【柏の葉スマートシティコンソーシアム メンバー紹介】柏市
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- 柏の葉アーバンデザインセンター[UDCK]
- 柏市
- UDCK
- 三井不動産株式会社
街づくり組織UDCK(柏の葉アーバンデザインセンター)と三井不動産、柏市の3組織が幹事を担当し、柏の葉におけるスマートシティの取り組みを推進する組織、柏の葉スマートシティコンソーシアム。データプラットフォームと公民学連携のまちづくり体制を活かし、駅を中心とするスマート・コンパクトシティとして「進化し続ける街」を目指しています。
「柏の葉スマートシティコンソーシアム」メンバーへのインタビューシリーズ、第3回は地域の自治体である柏市さん。企画部経営戦略課の野口慧太さんにお話を伺いました。聞き手はUDCKタウンマネジメントの小林悟です。
柏の葉スマートシティの取り組みに参画する柏市の目的は、市民の皆さまのQOL向上です。
―まず、柏市さんの柏の葉スマートシティコンソーシアムにおける立ち位置について教えてください。
公民学連携で推進している柏の葉スマートシティにおいて、私どもは「公」、地方公共団体の代表として参加しています。柏市にとって柏の葉スマートシティの取り組みに参画する目的は市民のQOL向上です。市民の生活の質、人生の質を向上するため、この街で進む様々なプロジェクト・事業を自治体としてサポートし、ときに主体となって実行しています。
スマートシティの取り組みによって魅力的な街が出来ていくのはとても素晴らしいことですので、市としても多くの成果を目指しています。ただ、私どもはクリエイティブな仕事は得意ではありません。行政の本筋、本分は「法律に基づいて公平公正に」ですので…。しかし、それだけでは技術的進化や変化の激しいこの時代において突き抜けた政策は進められません。柏の葉では、公民学連携のスキームにより多様なプレイヤーと共創することで、自治体だけでは不可能な「尖った」街づくりが出来ているのが、とても有難いですね。
私の部署の「企画部経営戦略課」、以前は「企画調整課」と言っていたのですが、この部署がスマートシティ担当ということになります。市の組織は、基本的にはセクションごとに専門性の高い者が集まり業務を遂行する縦割りが基本なのですが、街づくりを進めるためには分野横断が必要です。そこで、幅広に街づくりに関与していくために各部署に横串を刺していくのが、私の部署ということになります。
「環境共生」「健康長寿」「新産業創造」の3つの柱で、多様なプレイヤーの皆さまと一緒に、さまざまな取り組みを進めています。
―では、柏の葉スマートシティへの具体的な関わりについてお聞かせください。
柏の葉スマートシティでは「環境共生」「健康長寿」「新産業創造」の3つの柱で取り組みを進めています。柏市は、そのそれぞれに、様々なかたちで関わっています。
「環境共生」では、例えば先日UDCKと共同で開催した「柏の葉エコWEEKEND」。駅前の広場やららぽーと柏の葉で、街の皆さまとともに、身近な体験からディスカッション、フォーラムまで、立体的に環境共生を考えるイベントを行いました。
「健康長寿」では、まちの健康研究所「あ・し・た」での様々な取り組みや、柏の葉ライフサイエンス協議会への参画があります。柏の葉ライフサイエンス協議会は、未来に向けた先端的なライフサイエンス研究から、いまの私たちの健康を支える医療・ヘルスケアまで、幅広い領域で活動をしています。柏市は、市が抱えている具体的な課題を提示したり、あるいは協議会の取り組みを具体的な活動・成果に繋げるために「産業拠点化に関するワーキング」を提言し、推進するなどしています。
この「ライフサイエンスの産業拠点化」は3つめのテーマ「新産業創造」にも関わっていますが、その「新産業創造」のために力を入れているのが、スタートアップの支援です。その中心は、柏の葉エリアです。産業技術総合研究所や国立がん研究センター東病院などの研究機関、東京大学や千葉大学などの学術機関、東葛テクノプラザや東大柏ベンチャープラザなどのインキュベーション施設、そしてスタートアップ向けのオフィスやプログラムがある。この地域特性を活かし、市内産業の活性化を図るため、令和5年度より『つどう(企業集積)・つながる(交流機会)・つくりだす(イノベーション)』をコンセプトに、総合的なスタートアップ支援「スタートアップ支援パッケージ」を実施しています。
人口減少社会においても活気・活力のある街であり続けるために、新たな柏市を創っていきたい。次の10年の総合計画を、いま策定中です。
―そうした取り組みを進める中で、柏の葉スマートシティについてどのような想いを持っていらっしゃいますか。
実は近年、柏市は人口が増え続けているんです。その要因はまさに柏の葉に代表される区画整理事業による開発なのですが、ただ、ご存じの通り全国的には少子高齢化が進み、日本の人口は年々減少しています。柏市においても、一連の開発が落ち着くと人口減少フェーズに移っていきます。人口が減れば、街の活力も減少してしまいます。柏市は元々昭和の高度経済成長期に都心のベッドタウンとして発展してきたのですが、未来にわたって活力のある街であり続けるためには、郊外の住宅地という価値を超えた、魅力的な街づくりが必要です。この課題解決において、柏の葉のまちづくりがとてもマッチすると考えています。多様なプレイヤーが集まり、住民と一体となって力を合わせて進んでいく。みんなでリソースを持ち寄って街をつくっている。こんな街づくり、なかなか出来ないですよね。こうした柏の葉のカルチャーを盛り上げて、ここで先端的な成果を生み出し、地域全体、柏市全体に展開していきたいと思っています。
―人口減少社会に対応する新たな街づくり、という今のお話について、柏市さんではまさに今、計画を策定中だと伺いました。
はい。柏市ではこれまで10年ごとに総合計画を策定しており、2025年からの次期計画をいま策定中です。先ほど申し上げた柏市が人口減少に転じるのが、2035年だと想定されていますので、次期総合計画の期間である2025年から35年は、人口減少社会に備える10年ということになります。
その中心的なコンセプトを、「リーディングコアシティ」としました。これは造語なんですが、リード、引っ張っていくということですね。お手本になって、日本、世界から憧れられる街、そしてコア=中核になる街。それを目指して、いま具体的な計画を策定しているところです。この点においても、世界的にも有数の研究機関・学術機関が集積し、そこに先端的な企業が集まりだしている柏の葉は重要な位置づけになります。地域の行政機関として皆さんをサポートし、連携・共創を実現していきたい。そしてそうした活動が自走する仕組み、いわゆるエコシステムが出来れば、より多くの成果が生まれ、その恩恵を市民が享受できる。それが冒頭に申し上げた市民のQOL向上につながればとても嬉しいです。
―本当にそうですね。これからもご一緒に進めていければ嬉しいです!よろしくお願いいたします。
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